2. 事 業 の 紹 介

京都労福協の新たな事業展開

地域に見える労福協活動

~勤労者暮らしのサポート事業~

 はじめに
 ここ数年前から全国の労福協運動は「地域に見える労福協活動へ」と変貌をすすめてきている。勤労者の福祉向上への要求が質の変化と多岐にわたり、従来の活動では勤労者の悩みを解決する手段としては機能せず、会員労働者の果たすべき役割が組織の枠をはみ出た、社会全体に活動領域を拡げないと、労福協運動の掲げる「福祉はひとつ」を進展させることが出来ないところまできていることにある。
 労福協会員である労組の組織率が低下していること、労働運動が社会的影響力を失ったこともあるが、まじめな労福協運動をおこなってきた地域では、早くから従来型の組織内、企業内活動や業種内連携活動からは解決できない問題が多すぎると判断した結果である。
 行政には要求を突きつけるだけではなく、行政と協働して豊かで安心できる社会づくりに参画する視点をもち、市民活動家やNPOや市民団体と連携して社会的課題の解決に向け活動することに新たな労福協運動の前進を見たからである。中央労福協・連合・全労済・労金も地域勤労者の生活サポートに向け四団体合意として勤労者の暮らしに役立つ「勤労者生活サポートセンター」の設立に向け動くことを確認している。
 生活格差が広がり、社会的弱者が増加し、少子高齢化がすすみ、年金・医療など生活セフティネットが危機的状況が進む中、京都労福協は未組織を含めた地域勤労者全般への生活サポートへの対策を早急におこなう必要がある。まずは長年培ってきた組織の力を地域勤労者の生活や住みよいまちづくりなど地域社会に役立つ活動への一歩として、地域貢献事業を進めていくことにしたい。
<組織とのその展望>
 従来の京都労福協の活動を続けながら、新たに地域貢献活動をすすめていくには、人材とお金が必要になってくる。そして中長期にたった組織の展望が必要である。
 基本的には従来の活動の中身を点検しながら、発展的にすすめる進める分野は従来の体制と予算を基本に活動を行い、一方新たな地域貢献を目指す分野は新たな体制を敷き、活動を進めていく方法をとることが現実的と考える。具体的には地域貢献準備室を設け専門部署として別働隊を組織していく方法が機能的に活動するためには必要と考える。
地域貢献組織は特定非営利活動法人(NPO)を目指し活動を行うことが活動分野と活動経費の捻出にもふさわしい方法と考える。当面の活動費等はその目的に合致している福祉基金などから充当すれば、新たな組織作りから起因する、労福協本体への経済的負担などや本体の活動的制約などへの影響が及ばず、当面は労福協本体をどうするのかという根本的な論議が必要ではなく「地域に踏み出す組織をつくろう」の意思合意のみ必要となる。
 労福協本体事業は本年度からすすめている「ありかた委員会」の論議をもとに内部の改革を進めることにしたい。
<地域に見える労福協活動の組織概要~地域貢献組織とは>
事業の柱
1.勤労者組織と自治体・市民活動団体と協働しながら、公益活動のネットワークを構築し「勤労者の暮らしのサポート事業」を行う。
2.勤労者組織と未組織勤労者をつなぐ事業を展開しながら「勤労者の暮らしのサポート」をすすめる。
3.労福協会員OBなどセカンドライフ世代のネットワークを構築しながら、市民活動を通じて「勤労者の暮らしのサポート」をおこなう。
4.これら「勤労者暮らしのサポート事業」を通して、労働金庫や全労済などの事業をこのネットワークをもとに地域から応援するシステムを構築していきます。
具体的な活動
1. 暮らしの相談活動
 NPOや弁護士会・司法書士会などの団体や社会福祉協議会や行政、そして労金や全労済などと連携し、福祉全般にわたる相談活動をおこない、活動の拠点づくりと共に地域に「暮らし安心ネットワーク」を構築していきます。
2. 学習・広報宣伝活動
 相談活動と共に地域の市民団体や地区労福協と連携し、暮らしに役立つ講演会やセミナーなどを開催し、「暮らし安心ネットワーク」の活動を実践します。
3. 公益事業活動
 地区労福協や地域のNPO団体や市民活動家と連携し、環境・福祉・まちづくりなど勤労者の福祉や暮らしに有益な活動を組織します。また会員OBや事業団体OBなどセカンドライフ世代から登録制で活動の人的基盤を構築します。
4. 勤労者の共済事業
 地域の一般勤労者やNPO団体や福祉団体で働く勤労者を対象に、労金や全労済と連携して、福利厚生面での向上に寄与する共済事業を展望します。
 近畿勤労者互助会や中小企業勤労者福祉センターなどとの連携で、それらの組織の事業拡大と共に、労金・全労済の利用拡大を実践を通じておこないます。
5. 組織図
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